DAOってなに?しくみや事例・課題を解説。

マルコ
こんにちは、マルコです。今回は、これからの社会を大きく変える可能性がある「DAO(Decentralized Autonomous Organization)」について説明します。

DAOってなに?

DAOは、英語の「Decentralized Autonomous Organization」の略で、「分散型自律組織」と訳すことができます。

管理者がいらない組織

「分散」と「自律」という言葉からもわかるかもしれませんが、DAOは経営者・管理者を必要としない組織です。

つまり、社長をはじめとする人間がいなくても、勝手に(=自律的に)運営を続けることができます

当たり前ですが、今ある企業のような組織は社長をはじめとする取締役から部長・課長にいたるまで、経営者・管理職(要はエライ人)がいますよね。

そのような組織は彼らがいろんな判断をし、決定をすることで運営されています。つまり、ある日突然取締役や管理職が全員死んでしまったら、その組織は機能しないわけです。

一方DAOは、ブロックチェーンの技術を使い、管理者のかわりにネットワーク(P2Pシステム)が、一定のルールにしたがって自動的に判断し、決定を行い、それを実行します

このしくみ、どこかで聞いたことがありませんか??  そう、「スマートコントラクト」です。

つまり、DAOは組織レベルのスマートコントラクトということもできるんですね。

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2018.02.03

全ての人間がいなくなるわけではない

DAOといえども、完全に人間なしで運営していくわけではありません

システムの技術開発や、その整備をする人はDAOの運営上必要になります。

しかし、あくまでしくみ自体を管理する人は存在しません

そうすることで、「経営者がいなくてもいい」、もしくはそもそも「経営する必要がない」組織を作ることができるのです( ・∇・)

これが「未来の企業」のかたちになると言われているんですね。


世界初のDAOとしてのビットコイン

意外かもしれませんが、ビットコインは世界初のDAOの実用例だと言われています。

ビットコインには、コア開発者はいますが、システムそのものの管理者は存在しません。

また、ビットコインのブロックチェーンは「POW」というアルゴリズムのもと、世界中のマイナーによって運営されています。

それぞれのトランザクション(取引)はP2Pシステムのもと相互に監視されており、改ざんが理論上不可能な仕組みになっています。

つまり、ビットコインのシステムには「労働者」である個々のマイナーはいても、全体を統括する管理者はいないんですね( ^ω^ )

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2018.02.11

DAOの課題

意思決定の問題

DAOの最も大きな課題は、「ブロックチェーンによって非中央集権的に運営される組織で、意思決定をどのように行うのか」ということです。

繰り返しますが、DAOには経営者や管理者のような人間はいません。

これは無駄なプロセスを減らしたり、コストの面で効率的ですが、裏を返せばこれまで組織の意思決定を行なっていた人がいなくなってしまうということですよね。

実際、ビットコインは2017年に「スケーラビリティ問題利用者が増えすぎて処理速度が遅くなってしまうこと)」の解決方法をめぐって、1つのブロックのサイズを拡張すべきだと主張するマイナーと、ブロックの大きさはそのままで、取引データを圧縮することで1つのブロックに書き込める量を多くする「セグウィット」を主張するコア開発者との間で議論が起こりました。

しかし、結局議論は平行線をたどり、決着はなかなかつきませんでした。

これは、ひとえにブロックチェーンに特定の管理者がいないことが原因です。管理者がいないことはブロックチェーンの一番大きな特徴でもあるのですが、一つの意見にまとまりにくいというデメリットもあるんですね。

ブロックチェーンを使っている以上は、ビットコインだけでなくDAOもこのような問題に直面していくと思います。

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2018.02.01


法的な問題

ICOや仮想通貨業界全般もそうですが、同じくブロックチェーンを使うDAOにも法的な問題が立ちはだかっています。

前述の通り、DAOには経営者・管理者が存在せず、人手をほとんど必要としません。

しかし、今の法体系は会社に管理者(社長)がいることを前提に作られています。

つまり、現在の法体系はDAOのような管理者がいない組織に対応することができないのです。

例えば、もしDAOが何らかの問題を起こして被害者を出してしまった場合、誰が責任を取ればいいのかがわかりません。

DAOのひとつであるビットコインを例にすると、仮にビットコインのブロックチェーンのシステムに問題が発生し、特定の人が持っているビットコインが消滅してしまったとします。

この場合、ビットコインのプロトコルを作成した人、システムを運営しているマイナー、それともビットコインを販売している取引所のどれに責任があるのかわかりませんよね。

しかも、ビットコインは世界中で日々取り扱われており、マイナーも世界中に散らばっているので捕まえようがありません。

つまり、責任を取るべき人が存在しないので、インターネットが存在し続ける限り、事業を取り締まることは不可能と言っていいんですね。

また、仮にDAOがハッキングの被害にあった場合、ハッカーを犯罪者として処罰できるのかなどの問題もあります。

法的な問題もあります。DAOの税法上の位置付けはいまだにはっきりとしていません。

DAOで行われる事業は、法人税などを払う必要があるのか、ブロックチェーンを支えるマイナーを従業員とするなら、マイナーの社会的位置付けはどうなるのか?など問題は山積しています。

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マルコ

アメリカ在住の大学生。 2016年の夏から仮想通貨投資をしています。学生から投資をすることの大切さを実感し、投資をしたことがない人でもわかるようなブログを目指しています。海外記事の翻訳もやるので気軽にご連絡ください。
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